リノセウス対策として相手は終盤、高スタッツの守護を複数並べて耐久し同時に除去を要求させることでこちらのリソースを削る動きに出られる事が多いです。
そうなった場合に活躍してくれるのが「駆逐の死矢」です。
超進化せずに1コストで相手フォロワーに10近くダメージを与えられるカードは外になく、貴重な除去ソースとなるので、終盤にあると役に立つ場面があります。
先日、リグゼさんのプロリーグのミラー配信を観戦していて取り上げられた一幕が勉強になったのでお伝えします。

この場面で、相手盤面を空にしてリーサルまで取れる方法があります。
ひとつずつ順番に整理してお話します。
死矢などを用いて相手の盤面を返す方法
相手フォロワーの体力は合計12点です。
これを返すためのこちらの攻撃力は、手札の招集によるフェアリー2体(2打点)、杖で戻した岩による岩強化フェアリー(2打点)、そして死矢(X打点)です。
肝心の死矢の打点は、①神秘②神秘③招集④フェア⑤フェア⑥岩⑦神秘⑧フェア⑨死矢、となるので9打点となり、合計攻撃力は2+2+9=13点となり、倒し切ることができる計算となります。
また、こちらの打点が1点余るので岩強化せずにリノセウスの打点を上げることに使えそうです。
理論的には倒し切れることがわかったので、PPが足りるかどうかを確認します。
招集(1PP)、フェア(1PP)、フェア(1PP)、岩(2PP)、フェア(1PP)、で6PPしか使用していないので十分死矢を打つ余裕があります。
そのままリノセウスでリーサルを取る方法
さらにはここで、死矢を打っても3PP余るということでリノセウスを出すことが可能であることに気がつくでしょう。
そして、死矢を打ったのが9コンボということはリノセウスは10打点で登場します。
残せると判断できた岩をここで使うことでリノセウスの打点は11点となり、リーサルとなります。
リノエルフワンパンリーサルという選択肢
リノエルフの基本は6PPを残した状態でリノセウスを2回出して2度顔を殴るリーサル方法です。
今回の場面はそれに囚われることによって、11打点リノセウスによるワンパンリーサルをのがしてしまったと僕は感じました。
2度殴りでは自由に使えるPPは4PPしかなく、それまでに相手の守護を全滅させつつ4コンボ稼ぐというミッションとなりますが、そこは一瞬でできないと判断できるでしょう。
そこで、ベイルを使ってある程度盤面を処理し、神秘は温存して次ターンでリーサルを狙うという択に落ち着きたくなります。
しかしここで相手リーダーのHPが11点ということに着目すると、リノセウス1体によるワンパンで11打点を出すという択が存在することに気づけます。
これに気づけるかどうかが1つ勝敗を分ける鍵となりますね。
そこからは、上記の通りです。それを制限時間内にやるのです。

リノエルフの豊富な除去力で、相手の協力盤面を突破+リーサルも可能
もう一つ、死矢が活躍した場面をyoutubeで拝見したので紹介します。る

あるchさんのショート動画のこの場面。
一見どう考えても相手の盤面が強すぎて諦めたくなります。
ここでも、冷静に状況を分析することから始めましょう。
相手フォロワーの体力⇨4+8+11+4+4=31点
こちらが相手フォロワーに与えられる打点⇨樹上(4)+ベイル(4)+超進化カバン(5)+フェア(1)+フェア(1)+岩(1)+メイ(3)+死矢(X)=19+X点
…単純に数えると19+X点ですが、ここで手札のカバンとメイを見て、カバンでメイを戻して再度メイを出す基本コンボがあることに気づくと、+3点できるので19+Xではなく「22+X点」まで伸ばせることに気づきます。
相手のフォロワーの体力⇨31点
こちらが相手フォロワーに与えられる打点⇨22+X点
ということは、死矢に必要な打点Xはあと9点と計算できますね。
死矢を9コンボで出せるかを計算します。
①フェア②フェア③ベイル④メイ⑤カバン⑥メイ⑦樹上
残った手札はリノセウスと5コストベイルのみ。
これでは死矢は8コンボで打つことになり、あと1コンボ足りないことになってしまう…
いや、ここでリノセウスを敢えて先出しすれば死矢を9コンボで出すことができます。
①フェア②フェア③ベイル④メイ⑤カバン⑥メイ⑦樹上⑧リノセウス⑨死矢
普通、リノセウスは最後に出すものだという思い込みからこの発想に至らなかったのですが、死矢の使い方は柔軟な思考が求められます。
そして、使用PPは
フェア(1PP)、フェア(1PP)、メイ(1PP)、超進化カバン(2PP-3PP)、メイ(1PP)、樹上(1PP)、リノセウス(3PP)、死矢(1PP)で合計8PPです。
ExPPがあるので残り3PPで2回目のリノセウスを出す余裕まであります!
さて、リノセウスの打点は、1回目のリノセウスが8打点、2回目のリノセウスが10打点で合計18点。超進化カバンでうまくぶっ飛ばし打点を出せればなんとリーサルに届いてしまうのです!
①フェア②フェア③ベイル④メイ⑤カバン⑥メイ⑦樹上⑧リノセウス⑨死矢⑩リノセウス
これには「今までで一番えぐいリーサル」というのも納得です。
この場面の難しいポイントは、背水の陣で覚悟を決める勇気。
具体的に言うと、リーサルが取れる確証は無いけれども全てのリソースを吐ききって全除去+リーサルに向けて動けるかどうか(途中で後戻りできない)という点だと思っています。
というのも、相手の盤面を無視すれば、「リノリノカバン(8PP12点)が11PPということで18点、場に岩があり、手札に0コストが1枚あるので、公式上は21点出せることになります。
リノ算中級者ならこの計算は5~10秒位でできると仮定してお話を進めていきますが、ここで実際はリノとリノの間に死矢を挟まなければならない事情や、岩を盤面除去のための打点に回す事情を加味して、合計19点出るという結論まで制限時間にたどり着くことは、おそらくどれだけ経験を積んでも無理ではないかと思うのです。
かといって、下手にリソースを吐きながらその場しのぎで過ごしてもリノエルフに勝機は無いような気がするので、この場面では動きながら考えるのが正解だと思います。
まとめ
死矢を用いて相手の盤面を突破するには、
①相手フォロワーの合計体力を把握する
②死矢以外の手札で、こちらから相手フォロワーに与えられる打点を計算する
③(①ー②)を求めることで、死矢に必要な打点を把握する
④死矢に必要な打点を出すコンボを稼ぐことができるかを確認する
ここまではなんとか行動前に計算できるようにしておきたいですね。
ここまでで時間の半分くらいは削れているイメージなので、リーサルが本当に取れるかどうかは天に祈って行動するのがいいんじゃないかと思います!


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